琉球城焼は、釉薬などを使用しない荒焼きの甕です。
これは、釉薬をかけると漏れにくくはなりますが、逆に古酒の熟成が進みにくいというデメリットもあります。
そのため、お酒を入れる甕により適したものになるよう、原料となる土から厳選しブレンド、土造りまで全てを自社で行っています。
忠孝酒造では、土を沖縄県本島南部でとれる「島尻ジャーガル」と主に山原(ヤンバル)でとれる「琉球赤土」の二種類をブレンドしています。
ジャーガルは非常にきめ細かく粘り気が強い土で焼いたときに固く締まります。また、ジャーガルに赤土をブレンドすることにより、甕の強度を高め、泡盛の貯蔵と熟成に適した甕ができます。
ブレンドした土の中の砂やゴミなどの不純物を完全に取り除いた泥水状の土をプレス機で圧力をかけながら水分を抜き、粘土にします。
そして、土練機(どれんき)にかけて土を練りながら空気を抜き粘土状にし(写真中央)、その後1週間ほど土を熟成させることで土に粘りが出て成形しやすい土の原料の出来上がりです。
出来あがった原料からひとつひとつ手造りで作っていきます
熟成を終えた土は、ろくろで成形する前に作成する容器毎にそれぞれの固さを変え、重量を計り切っていきます。この時、土をろくろで成形しやすいように今度は人の手で練り直します。
手造りでひとつひとつ、ろくろを回して形を作ります。